phone rang 055
pr_055
僕が橋の上から落とした携帯電話は、着水時に一瞬だけ川面に波紋を残し、波紋はあっという間に流れにかき消され、本体はなすすべなくぶくぶくと沈んでゆき、ほどなくして川底に辿り着いただろう。もしかすると川底には、同じように橋の上から投げ入れられた携帯電話がゴロゴロ転がっていたかも知れない。 次へ
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